矯正歯科治療の成功の鍵、「リテーナー」とは？
■矯正歯科治療におけるリテーナーの重要性を解説いたします
皆さんこんにちは。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。クラッセ歯科・矯正歯科です。
突然ですが、皆さんの中には「矯正歯科治療は並べて終わり」といった勘違いがあるのではないでしょうか。
悪い歯並びをきれいに整える「歯列矯正」では、歯を移動する動的治療のあとに保定処置を施すことになります。今回はそんな保定処置に使用する「リテーナー」の重要性をわかりやすく解説させていただきます。
■歯を動かして終わり？答えは「NO」
矯正歯科治療は2〜3年ほどの比較的長い期間を要するため、歯の移動が終わったら治療も完了するだろうと思われている方も少なくありません。たしかに、動的治療によって歯並び自体は理想の形に近付いているのですが、そこで矯正歯科治療を終えてしまうと「歯の後戻り」が生じてしまいます。その現象を防ぐためにはどうしても保定処置（リテーナー）が必要となるのです。
■使用するリテーナー装置とは？
保定期間に入ると、リテーナーと呼ばれる装置を使用します。リテーナーにはさまざまなタイプがあり、一概に語ることは難しいのですが、少なくともマルチブラケット装置ほど複雑なものではありません。最もシンプルなのはインビザラインのマウスピースと同じ形状をしたリテーナーと呼ばれるものです。インビザラインの動的な矯正歯科治療のあとも使用でき、装着感も快適です。同じマウスピース型のリテーナーでも、金属製のワイヤーが付随しているなど、少し複雑な構造を呈しているものもあります。その他、歯列にワイヤーを通す固定式のリテーナーもあります。
■リテーナーは矯正歯科治療の成功の鍵
動的な矯正歯科治療のあとにリテーナーをきちんと装着することで、歯並びを安定させることができます。例えば、歯の移動に1～2年かかったら、保定もそれと同等の期間、必要となります。そうすることで矯正歯科治療によって得られた美しく、健康的な歯並びをそのままの状態で維持することができるのです。ちなみに、矯正歯科治療が失敗する主な原因は「リテーナーの装着を怠ること」となっています。歯の移動までは順調に進んでも、保定処置を省いてしまうと矯正歯科治療そのものが失敗に終わり、患者様ご自身も後悔することになるため細心の注意が必要です。
■まとめ
このように、リテーナーは矯正歯科治療によって築き上げた理想的な歯並びを維持するために最も重要な装置です。リテーナーの装着をやめたり、省いたりすると、数年の苦労が水の泡となってしまうためご注意ください。また、動的治療が数ヶ月から1年程度で終わる部分矯正であれば、保定に要する期間も自ずと短くなります。
